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オンライン服薬指導の要点|2022.3.31より事実上の全面解禁!

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現役薬剤部長のコラム、今回はオンライン服薬指導の要点です。

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令和4年3月、ついにオンライン服薬指導が実質の全面解禁となりました。

検討を重ねているため、変更になる可能性もあります。

現時点でわかっているオンライン服薬指導の要点を、薬剤師会の資料に基づいてまとめます。

参考文献:日本薬剤師会「オンライン服薬指導について」

・令和4年3月よりオンライン服薬指導が事実上の全面解禁

【要点】

・初回でもオンライン服薬指導が可能

・処方箋は原本がなくても調剤可能

・オンライン診療または訪問診療以外の処方箋も扱えるようになった

・通信は映像と音声が必要(音声のみは×)

・原則すべての薬剤が取り扱える

 オンライン服薬指導とは

薬局に来局せずにオンラインの通信機器を用いて(スマホなど)服薬指導を受けることを指します。

オンライン診療と合わせると、医院や薬局に来局せずに通院から投薬まで一貫してオンラインで完結させることが可能となりました。

メリットは薬局へ出向く手間の省略、待ち時間の省略、予約すれば都合のいい時間に落ち着いて薬の説明を受けれることがあげられます。

感染対策の面でも人と合わずに薬をもらえることは、大きなメリットと言えるでしょう。

実質の全面解禁の経緯

令和4年3月31日に薬機法が改正され、オンライン服薬指導は事実上の全面解禁となりました。

【薬機法施行規則の改正】

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則等の一部を改正する省令

(令和4年厚生労働省令第65号)

  • 初回からオンライン服薬指導が可能に変更
  • オンライン診療や訪問診療といった診療の形に関わらず実施可能に変更
  • 服薬指導計画書と題する書面の作製が求められなくなった

以上が大きな変更点です。

0410対応との違い

オンライン服薬指導の制度化を勧める中で、新型コロナウィルス感染症対策の一貫として0410対応が発出されました。

「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療 等の時限的・特例的な取扱いについて」

(令和2年4月10日付け厚生労働省医政局医事課、同医薬・生活衛生局総務課事務連絡)

こちらは本来のオンライン服薬指導とは違い、時限的かつ特例的な対応として、通信機器に画像がなくても音声だけで(電話だけ)服薬指導が可能となっています。

今回のオンライン服薬指導と混同しないことが重要です。

ポイントは通信機器に画像が求められるかどうかです。

実施要件

オンライン服薬指導を行うには、以下の2点を満たす必要があります。

① 薬剤師の判断

薬剤師はオンライン服薬指導が可能かどうかの判断と責任を持たなくてはなりません。

判断の基準例は以下2点。

  • 対面と同等の患者/服薬情報を得ることができるのか。
  • 注射薬や吸入薬などの手技が必要な薬剤はオンラインでも可能か。

② 患者に対して明らかにする事項

患者に対して事前に説明をしないといけない項目が以下の2点。

  • 薬剤師の判断で対面へ切り替えることがある旨
  • 情報の漏洩等に関する責任の所在を明確にすること

要点

オンライン服薬指導は以下の要点に沿って行う必要があります。

本人の状況確認 原則、患者と薬剤師は身分書を用いて確認が必要
通信環境の整備 情報セキュリティー/プライバシー保護が必要
薬剤の交付 配送(薬剤師以外も可)もしくは郵送
服薬指導を行う場所 調剤を行った薬局内
処方箋 処方箋の写しで調剤可能、原本は医療機関から直接送付可能

※ 詳細は日本薬剤師会「オンライン服薬指導について」を確認してください。

課題

全面解禁になったばかりで課題は多いです。

制度は随時見直すと明言されているため、今後の課題解消に期待します。

患者情報・投薬状況の確認

通信機器と患者情報や投薬状況が一体となっていない場合は、患者様から聴取するかお薬手帳などを画面越しに確認する必要があります。

特に初回は基礎疾患/他科受診状況/併用薬など確認すべきことは多いです。

オンラインの状態での確認作業は困難ではないでしょうか。

通信機器関連

薬局側は個人情報に配慮した通信機器を導入する必要があります。

電子お薬手帳や患者情報と一体型となったシステムとなれば、ある程度の投資が必要となります。

一方、患者側はITリテラシーの問題があります。

高齢者はアプリをダウンロードするだけでも懇切丁寧に時間をかけて説明する必要があります。

僻地の場合はネット環境がなければ、そもそもオンライン服薬指導は困難となります。

配送料

配送料はどちらが負担するのでしょうか。

在宅の交通費の問題と似ていますね。

薬局によって違いがでてくることが想定されます。

現実的なニーズ

一般的な「医療機関を受診して門前で薬をもらう流れ」を割って、オンライン服薬指導が浸透するかは疑問です。

はたして門前の立地の利便性を上回るメリットはあるのでしょうか。

となると、現実的なオンライン服薬指導のニーズは以下と考えます。

  • 感染症など対面を避けるべき状況
  • 僻地訪問診療など移動距離がありすぎる状況
  • 待ち時間が多い薬局

現時点でニーズは限定的です。

私感

オンライン診療とオンライン服薬指導の流れがどこまで浸透するでしょうか。

オンラインでの対応が必要な状況は限定的であると思います。

門前から地域のかかりつけ薬局の後押しになるかも疑問です。

最近、ファミリーマートが新しく始めた「24時間、どの店舗でも、処方薬受け取り可能」のような、門前薬局の利便性を超えるようなサービスとオンライン服薬指導がセットであれば、広まっていく可能性はおおいにあるのではないでしょうか。