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初めての薬剤師在宅訪問管理指導【元在宅専門薬局の管理薬剤師が話す体験談】

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  • 薬剤師の在宅訪問の実体験を知りたい
  • 初めての在宅業務を任されて不安

などと思う薬剤師さんはおられるのではないでしょうか。

確かに在宅業務は勤務先の店舗がしていないと従事することができない業務であり、長年薬剤師をしていても経験のない方もおられます。

我々薬剤師夫婦は今まで病院と調剤薬局の両方で在宅訪問の経験があります。

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この記事を読むことで、初めての薬剤師在宅訪問の実体験を知ることができます。

これから在宅医療に参画される方、在宅業務に興味のある方のお助けになれば幸いです。

在宅業務を始めることになった経緯

これは数年前に在宅未参画の調剤薬局で管理薬剤師をしていた時の筆者の体験談です。

ある日の朝、門前クリニックの看護師より電話がかかってきました。

内容は↓

『今まで訪問看護師が薬の管理をしてたが、薬のセットに時間がかかりすぎて本来の看護業務に影響するようになってきた。薬剤師さんが在宅訪問し管理してもらいたい。』

といった主旨でした。

もちろん断る理由はないので引き受けたものの、私の周りの薬剤師は在宅未経験者であったため手探りの状態での在宅業務の開始となりました。

訪問前の準備

必要書類の作成

とりあへず、在宅業務を始めるために何が必要かを薬剤師会より教えていただき、以下の資料を揃えました。

  • 計画書
  • 重要事項説明書
  • 契約書
  • 患者様向けの在宅業務説明用資料
  • 報告書

雛形がすでにあるものが多く薬剤師会HPよりDLすることと、wordで簡単に作成することができました。

情報の収集

次に実際に薬の管理をしている訪問看護師へ状況を聞きに行きました。

すると以下の要点が明らかになりました。

・89歳、要介護5、足の不自由な妻と二人暮らし

・本人は話せないため説明はすべて妻へ

・多科受診されておりカレンダーセットに時間がかかりすぎて看護師が手一杯の状況

・2週に1回、ショートステイへ持ち込む薬の用意する必要がある

あとは主治医に訪問指示をもらい、ケアマネジャーへ挨拶を済ませれば、いよいよ初回訪問日となります。

初訪問日

薬剤師訪問前に医師が在宅診療を終えており、その処方箋が薬局に届きました。

それに基づきカレンダーセットと事前情報に基づきショートステイ日は別に準備をして患者宅へ向かいました。

初回訪問時にすべきことは以下の通りと調べておりイメトレを何度も繰り返していました。

  1. 挨拶
  2. 薬剤師の在宅訪問業務を妻に説明(薬を持参、残薬管理、緊急時の対応、お金がかかることなど)
  3. 重要事項説明書と契約書にサイン
  4. 服薬指導、カレンダーの飲み方とショートステイの用意を説明
  5. 料金を徴収して帰宅

実際に訪問すると、優しい声で奥様に出迎えていただき落ち着きました。

ご本人も話せはしないものの、終始穏やかな表情でおられました。

私の説明にも特に疑問も持たれずスムーズに初回在宅訪問を終えることができました。

初の在宅訪問を終えて

バキバキに緊張しましたね。

奥様の人柄に助けられたと思っています。

特に重要事項説明から契約書にサインをしていただく時が一番緊張しました。

自分の説明が相手に伝わっているのか?サービスの対価として料金をいただけるのか?など不安になりました。

あと、事前準備は本当に重要です!

初回訪問前に訪問看護師やケアマネージャーからどれだけ情報を聞き出せるかが非常に重要となってきます。

難ありの患者様もしくはご家族様だったときに、事前情報がないと現場でテンパります。

初めて在宅業務をされる場合は、薬剤師の先輩から助言を求め、薬剤師以外の職種の方からも助けをもらうことをお勧めします!

できれば初の在宅業務であれば、先輩薬剤師に付き添いを願うか、それが無理なら訪問看護師に同席を依頼するといいでしょう。

誰にでも”初めて”はあるものです。

失敗を恐れずに前向きに取り組んでいきましょう。

(参考)病院勤務時の在宅業務

病院でも在宅業務をしておりましたが、訪問回数が1ヶ月に2回しかいけないことが調剤薬局との大きな違いです。

その他は特に大きな違いはなかったです。

ただ病院では医師とも同じ建物で日々仕事をしているためコミュニケーションがとりやすく、同行も快く承諾してもらえました。

調剤薬局はそれぞれの職種が地域に散らばっているので、コミュニケーションを取るのが一番の難点と感じました。